サラリーマンFPのつぶやき

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運用益が非課税!?お得なNISA活用術とは

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出典:日本証券業協会

「iDeCo(個人型確定拠出年金)」についてご紹介しました。iDeCoは、毎月一定の掛金を拠出して投資信託などの運用商品を購入することで、税優遇が受けられたり、運用益を非課税で得られるといった大きなメリットがあります。

まだご確認いただいていない方は、ぜひ一読していただくと良いかと思います。

takahata4274.hatenablog.com

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さて、今回はiDeCoが始まる3年前に開始された、NISAについてご紹介したいと思います。内容としては、

1.NISA

2.ジュニアNISA

3.つみたてNISA

の3本立てで話を進めていきたいと思います。

説明に入る前に・・・

(何度も言っていますが。。。)今の若い世代は資産運用が必須となります。社会保障負担は増え、年金は減らされる。消費税増税や物価上昇など、私たちを取り巻く環境は年々厳しくなっています。さらに、少子高齢化や長寿命化など、生きるリスクも大きくなっており、預金や退職金、年金だけでは老後を乗り切る事は難しいと思われます。

若い世代は給与も低く子育て等でお金もかかりますから、お金を貯めるのは難しいかもしれません。ただ、若い世代の最大の武器は「時間」です。1000円でも2000円でもいいので、資産運用をしてみませんか?数十年後、資産運用に回したお金が大きくなって帰ってくることでしょう。

NISAとは

前置きが長くなってしまいましたね(^^;)それでは、NISAについてご紹介したいと思います。(本内容は金融庁のNISAの概要を分かりやすく説明していきます)

まず、NISAとは「少額投資非課税制度」の略称です。もともとはイギリスのISAの日本版として創設されたものです。

NISAの利用条件は以下のようになっています。

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①利用できる人は20歳以上となっています。ちなみに20歳未満の方は「ジュニアNISA」を利用することができます。ジュニアNISAについては別途ご紹介します。

②非課税対象は、「配当金」「分配金」「譲渡益」となっています。

配当金・・・企業利益の一部を株主に還元して得られるお金(株式保有が必要)

分配金・・・投資信託から得た収益を、投資家に支払うお金(投資信託保有が必要)

譲渡益・・・投資運用商品の値上がり益を得るお金

例えば。。。100円で買った株が150円になって売却した→50円の利益(譲渡益)

③口座開設は1人1口座まで。(複数開設できない)

非課税枠は毎年120万円で、最大600万円まで非課税で投資可能です。(後ほど詳しく説明します。)

⑤非課税期間は最長5年ですが、期間終了後は新たな非課税枠に移管(ロールオーバーといいます)して、引き続き非課税枠内で運用可能です。(後ほど詳しく説明します)

⑥投資期間は2014年~2023年の10年間です。

 

NISAのメリット:運用益が非課税となる

何と言ってもNISA最大のメリットは運用益が非課税になる事でしょう。

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NISA口座以外で利益を確定(投資商品の売却)した場合、約20%の税金がかかります。例えば、100万円投資して数年後120万円に値上がりし利益を確定すると、4万円が税金で引かれ、手元には16万円が入ってきます。しかし、NISA口座で利益を確定すると税金が引かれないので20万円まるまる入ってきます。

また、配当金・分配金についても同様です。

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株式や投資信託を保有すると、配当金や分配金が得られる場合があります。このお金に対して通常20%の税金がかかりますが、NISA口座で運用すると税金がかからず、まるまる手元に入ってきます。

20%もの税金が非課税になるというのは大きなメリットですね。

NISAのデメリット:利益が出なければ恩恵を受けられない

運用益が出れば、その利益に対して20%の税金が非課税になるのがメリットですが、一方で損失が出た場合は他の損益と損益通算できないところがデメリットと言えます。

損益通算・・・利益と損失を合算して申告できる制度

例えば、投資商品Aで利益が20万出て、投資商品Bで20万の損失が出た場合、AとBの損益を合算して、損益は±0(損益が出ていない)とする事ができます。

従って、NISAで運用するなら利益を出す必要があります。そう考えると不安になる方もいると思いますが、運用期間5年、さらにロールオーバーして最長10年で運用し続ければ、どこかのタイミングで利益が出ると思います。(経済が10年間下がり続けるというのは考えにくいので)

重要なのは、どの時点で利益を確定するか。それがNISAで運用する難しいところではないかと思います。

NISA投資非課税枠について

NISAの非課税枠は「年間120万円で最大600万円まで」ですが、投資可能額が600万円という意味ではありません。

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分かりづらい図ですが、丁寧に説明していきますね。

まず、投資可能期間は平成26年~平成35年の10年間です。この間の投資可能金額は、ピンク色で塗り潰しされている金額の合算値です。

つまり、

100万円×2年+120万円×8年=1160万円・・・投資可能額

この金額が投資最大金額となります。

そして、「非課税投資総額が最大で600万円」というのは、縦列で見ていきます。

横軸の平成34年時点で、黒線で囲われた縦列(平成30年~平成34年)の総額が最大600万円となり、この投資額に対する利益が非課税となるという事です。

また、年間120万を投資できますが、投資可能枠が余ったからといって翌年に繰り越せません。

例えば、今年100万円使って20万円余ったから、翌年は140万円が投資可能とはならないという事です。

そういう意味では、自分の余裕資金の範囲内で最大限活用したいですね。

ロールオーバーについて

NISAで資産運用を始めるなら、ロールオーバーについて理解しておいた方が良いかと思います。

ロールオーバーとは、非課税期間終了時に運用したお金(+利益)を次の非課税投資枠に移す事をいいます。

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上図の吹き出しにも書いてありますが、非課税期間が終了したら運用したお金について、次の3つのうち、1つを選択する必要があります。

①ロールオーバー

②課税口座に移す(税金がかかる)

③売却

 

ちなみに、NISA口座で得た利益について、②を選択したとしても利益に課税されることはありません。

例えば、NISAで100万円投資し、非課税期間終了時120万になったとして課税口座に移した場合、一旦NISA口座で清算されて、120万円が課税口座に入るといった仕組みです。

では、どのような場合にロールオーバーを選択すると良いのかですが、

①利益をさらに非課税枠で増やしたい。

②損失が出ているので、次の5年間で損失を取り戻したい</p>

が考えられます。

ただし、次の5年間で利益が無くなったり、さらに損失が拡大する可能性もありますので、期間終了時の景気動向などから判断する必要があると思います。

まとめ

NISA口座で運用すると運用益が非課税になるメリットがありますが、一方で損失がでると損益通算できないデメリットがあります。また、年間120万円ですが、余った非課税枠を翌年に繰り越せないので、余裕資金の範囲内で最大限に利用すべきだと考えます。さらに、非課税期間終了後は、景気の状況をみて、どの選択肢が最善か判断する必要がります。

5年もすれば、ある程度の投資知識が身についていると思いますから、自分に合った最適な運用方法を選択できるのではないかと思います。

おわりに

NISAが始まって5年が経ちますが、まだまだ認知度は低いのが現状です。日本人に対する投資の考え方を変えなければ、なかなか積極的に資産運用とはいかないのでしょう。

ただ、資産運用は今後必須となりますので、iDeCoやNISAといった税優遇のある制度を上手く活用して、資産形成していきたいですね。

次回は「ジュニアNISA」についてご紹介したいと思います。