サラリーマンFPのつぶやき

~会社員をしながらFPとして活動しています~

日本人はなぜ現金主義なのか?

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5月2日の日経新聞にこんな記事が掲載されていました。↓

www.nikkei.com

5月1日時点で市中に出回ったお札は、1週間前に比べ1.8兆円増加したそうです。

ゴールデンウィークでお金を消費する機会が増えたことがきっかけのようですが、「お札が増えた」ということは、「現金が流通量が増加した」ということでしょう。

現代社会において、世界的にキャッシュレス化が進んできていますが、日本ではまだまだ現金決済が主流のようです。

 

私はキャッシュレス主義者で、決済はデビッドカードをメインに使っています。ただ、ここ最近はApple WatchのApp Pay機能を使って決済をしています。

 

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iPhoneにもApp Pay機能はついていますが、ポケットやカバンから取り出すというアクションを起こさないといけないので少々面倒。その点、Apple Watchは「腕時計をかざすだけで決済が可能」なので非常に便利です。

近い将来、(生体認証などで)身体一つで決済が可能な未来がやってくるかもしれませんね。

このように日々進化しているマネーの電子化ですが、なぜ日本では未だに現金が主流なのでしょう?そこで、今回は現金主義日本について調査した内容と私なりの考察を交えてご紹介したいと思います。

現金依存の日本

日本がどれだけ現金に依存しているか、他国と比較したグラフがありましたので掲載します。

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※日銀レポート「BIS決済統計からみた日本のリテール・大口資金決済システムの特徴」

これは名目GDPに対してどれだけ現金が流通しているかを表したグラフです。

このグラフから、他国と比べ日本は現金流通量が多いといえますね。また最高額面(日本では1万円)の保有率が圧倒的に高いです。

日銀レポートによると、1万円の保有率が高い理由として貯蔵需要(タンス預金)による現金保有が大きいと述べています。

つまり、使うためではなく貯めるために現金を保有しているということですね。

貯蔵手段としての現金保有

貯蔵手段として現金が好まれている理由としては、

①国の治安が良く、現金が盗まれるリスクが低い

②偽札が出回りにくく、現金の信頼性が高い

③低金利環境により現金保有の機会費用が小さい

と述べています。

③は、例えば定期預金を利用した場合、一定期間お金を引き出せない制限を受ける代わりに期間満了時に元金+金利が返ってきますが、低金利環境下では金利が低いので受ける制限に対して効果が小さい。そのため金利は得られないが流動性のある現金と比較すると、価値の差はイコールに近づく。つまり、高金利下では、

定期預金価値(制限+金利)>現金価値(流動性+無金利)

ですが、低金利下では、

定期預金価値(制限+金利)≒現金価値(流動性+無金利)

となるので、この場合「定期に預けるよりも現金で持ってた方が良いのでは?」

と考える人が多くなり、現金保有率が増えるという事だと思います。

(分かりにくくてすみません。。。(^^;))

支払い手段としての現金保有

現金の支払手段としての側面を見ると、

①支払完了性を有する(即時に取引を完了できる)

②価値以外の情報が切り離されている(匿名性を有する)

といったメリットがあります。電子決済では匿名性が失われる可能性がありますので、そのような点からも現金が好まれるのではないかと思われます。

(例えば、現金1万円をある取引の決済に使った場合、決済完了後に現金1万円に対して「何に使われたか」という情報は残っていないが、1万円分の電子決済を行った場合、電子マネーに対し「何に使われたか」という情報が残る可能性がある)

 まとめ

各国に比べて現金保有率が高い日本ですが、一番の要因は「現金に対する信頼性が高い」事でしょう。自国貨幣の信頼性が高いというのは非常に良い事だと思います。

ただ、世界的に電子化が進む中、未だに電子決済ができない店があるというのは少々使い勝手が悪いように感じます。

2020年の東京オリンピックで外国人観光客が多く日本を訪れるでしょうから、それまでに電子決済の普及が進むと良いですね。