サラリーマンFPのつぶやき

~会社員をしながらFPとして活動しています~

“図解”少子国家日本の現状と子育て費用

f:id:takahata4274:20180701170404p:plain

先回公開した『「5人潰して役員になった」部下を潰して出世する"クラッシャー上司”の実態』について多くの反響をいただき、ありがとうございました。

www.takahata4274.com

さて、先日自民・二階幹事長が少子化問題に対して『子を産まない方が幸せじゃないかと勝手に考えている人がいる』との発言があり、波紋を呼びました。

www.sankei.com

少子化問題について、過去にも要人の発言を巡って波紋を呼んだことがありました。私としては各要人の発言に対してコメントは控えますが、『少子化問題』は日本にとって大きな問題だと感じます。

少子国 日本の現状

1.出生数

f:id:takahata4274:20180627220219p:plain

上のグラフは『平成30年版 少子化社会対策白書』に掲載されている出生数と合計特殊出生率の年次推移です。このグラフを見ると2016年の出生数は過去最低、合計特殊出生率は第1次ベビーブーム時「4.32」に対し、2016年では「1.44」と約3分の1に低下しています。合計特殊出生率は理論上「2.0」であれば「人口横ばい」で、2.0を上回れば「自然増」、下回れば「自然減」となります。つまり、日本の人口は自然減の状態にあるといえます。

2.少子化対策

政府が少子化を問題として認識したのは、1989年の『1.57ショック※1』の時で、その後、子どもを生み育てやすい環境づくりに向けた対策検討を始めました。

※1 1.57ショック

合計特殊出生率が「ひのえうま」という特殊要 因により過去最低であった1966年の合計特殊出生率1.58を下回ったことが判明したときの衝撃を指している。

『1.57ショック』から今日までの少子化取組内容はこちらを参照ください(新しいウィンドウが開きます)

様々な対策に取り組んでいますね。しかし、出生数増加に結び付いていないのが現状です。なぜでしょうか?

3.「出生数が増加しない=子どもを持たない」 理由

出生数が増加しないという事は、理想の子ども数を持たない夫婦が増えているといえます。(独身者が増えているというのもありますが。。。)

f:id:takahata4274:20180628195737p:plain

このグラフは「理想の子ども数を持たない理由」を調査した結果です。

子育てや教育にお金がかかりすぎるから』という解答が最も多く、特に20代~30代の子育て世代で高い傾向があります。つまり、『子育て費用にお金がかかるため、子どもを持たない夫婦が多い』といえます。

子どもにかかるお金はどれくらい?

f:id:takahata4274:20180630134641p:plain

子育て費用ですが、実際どれくらいかかるのでしょうか。ネットでは1000万円とか2000万円と書いてある記事を見かけます。中には3000万円というのもありました。1000~3000万円とレンジが広いのは、教育機関(私立・公立)によって費用が大きく異なるからです。次項では、子どものライフイベントやライフプランに基づいて、実際に子育て費用を算出してみたいと思います。

子育て費用の算出

今回は、幼稚園(保育園)から大学まで全て公立の場合と、全て私立(大学は理学部)の場合について子育て費用を算出します。子育て費用は養育費と教育費の合算とし、養育費については私立•公立同額とします。

条件1:養育費

養育費は”AIU 保険会社『現代子育て経済考』2005 年度版”にて試算された値を用います。内訳は以下の通りです。

f:id:takahata4274:20180701111927p:plain

養育費総額1640万円を22年間で割った値(74万5千円)を年間養育費とします。

条件2:教育費

教育費は文科省の"平成28年度子どもの学習費調査"、"国立大学の授業料について"、"私立大学等の平成27年度入学者に係る学生納付金等調査結果について"の値を引用しました。

f:id:takahata4274:20180701114316p:plain

なお、年間の教育費は各学校教育の総教育費を在籍年数で割った値とします。

ケース1:すべて公立・国立の教育機関に進んだ場合

A君のライフイベントはこのようになります。

f:id:takahata4274:20180701134414p:plain

そして、子育て費用は以下の通りです。

f:id:takahata4274:20180701132036p:plain

すべての教育機関を公立および国立とした場合、大学卒業時点でかかる子育て費用は2030万円となりました。2人育てるとなると4000万円を超えてくるので、子育てにお金がかかると言うのも頷けます。

ケース2:すべて私立の教育機関に進んだ場合

Bさんのライフイベントはこのようになります。

f:id:takahata4274:20180701134513p:plain

 そして、子育て費用は以下の通りです。

 

f:id:takahata4274:20180701155600p:plain

全て私立の場合、子育て費用は2600万円となりました。特に大学の教育費が嵩みます。ちなみに、大学は一般私立の理系学部で算出していますが、これが私立医学部となると、学費は6年間でなんと3686万円になります!家が買えますね。。。

改めて考える少子化対策

子ども1人当たり養育費だけでも1640万、教育費を含めると2000万~2600万程度かかる事から、金銭的問題が出生数低下に与える影響は大きいと思います。児童手当など子育て家庭を優遇している制度もありますが、効果は限定的です。

やはり、子どもを育てたい!と思ってもらえる大胆な政策が必要ではないかと思います。

そんなことを考えてネット調査していると、昨年の『たかじんのそこまで言って委員会』に出演された竹田恒泰さんがこんな事を言っていたのを見つけました

「総理総裁になったら何を公約しますか?」

一人産んだら1000万円贈呈です!

あ~なるほどね。それなら出生数増えるわ。我が家ももう一人つくるかもw

まぁ、実現性は薄いでしょう。

ともあれ、金銭的問題を解決できる政策が必要不可欠だと思います。